「BanG Dream! FILM LIVE」劇中歌コレクション
- アーティスト: Afterglow, Pastel*Palettes, Roselia,ハロー、ハッピーワールド! Poppin'Party
- 出版社/メーカー: ブシロードミュージック
- 発売日: 2019/09/25
- メディア: CD
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映画館において応援上映やライブビューイングといった新しい上映スタイルがここ数年増えてきています。それを受けてか今年に入って一つのライブを映画として製作・公開するといった動きがでてきました。本ブログでも『劇場版うたプリ』を過去に記事で取り上げています。
今回記事で取り上げる『BanG Dream! FILM LIVE』ですが、まあ、表題の通りです。いいところが無いわけではないのですが、同様に一つのライブをそのまま一本の映画にした『劇場版うたプリ』と比較するとどうしても数段落ちると言わざるを得ない評価になります。
なお、筆者はバンドリのゲームはプレイしておらず、アニメシリーズについても通しては視聴していないので、ご注意ください。
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よかったところ
アンコール前の手取り動画を再現した楽屋裏シーンは良かったと思います。この手の映像は以前は京アニがよくやっていましたが、本シーンではポピパがライブを終えて舞台裏に引っ込み、舞台裏の各バンドのメンバー様子を描写しつつ、アンコールを担当するバンドが舞台に登場するまでを描いていたわけですが、いったいどのバンドがアンコールを担当するんだろうと観客の興味を引き付ける良いシーンに仕上がっていました。
また、ライブ内で披露される楽曲シーンについても、素材の大半が使いまわしであるということに目をつぶれば映像は悪くないですし、劇場の音響で楽しめるということに意味はあります。
劇場版うたプリと比較してダメなところ
ライブの位置付けが不明確
『うたプリ』のライブは3グループ合同のドーム球場におけるライブですがこれはテレビシリーズのこれまでの物語をうけてのものだということは明確です。
一方、本作はテレビアニメを受けたものなのか、ゲームやあるいはリアルライブの流れを受けたものなのかが不明です。テレビアニメ版を受けたものにしては箱が大きすぎますし、主催ライブでもないのに5バンドの中で最もキャリアの浅いであろうポピパがメインを張っているのは不自然です。そのため、ここに至るまでの物語が全く想像できないことがライブへの没入を妨げてしまっています。
演出が地味
これについてはそもそも『うたプリ』がトップクラスのアイドルグループであるのに対して本作は大半が女子高生アマチュアガールズバンドであるというハンデは考慮に入れておく必要があります。
とはいえ、テレビアニメでは豪華客船や気球を使用したあげく、着ぐるみに空を飛ばせたグループがあったことも考えると、本作では基本正面のステージでごく普通に演奏が展開され、精々が一部のバンドでボーカルが異常な身体能力を発揮したのちにロープで縛られ空中に吊るされる程度のパフォーマンスに留まっていました。
『うたプリ』が曲ごとに趣向を凝らした演出をしていたことと比較すると演出の地味さはちょっと否定できないです。
企画ものが無い
ライブの構成に観客を楽しませる工夫が足りないのも気になりました。最初と最後をポピパが担当して他のバンドは3曲ずつ演奏して終わりというのは少し寂しいです。
せっかくの5バンド合同なんだからメンバーをシャッフルする、バンドリの売りのカバー曲をやるといった工夫があっても良かったと思います。
チケット代について
本作はチケット代が各種割引適用不可の特別料金2,000円に設定されています。おそらく製作者としては本作は映画ではなくライブであるとの位置付けで、将来的には徐々にライブチケット並みの値段に引き上げたいという意向があるのでしょう。
自分は、それが適正なものであれば値段を引き上げるのもありと考えます。しかし、通常の映画より高い以上、通常の映画よりも高い満足度が求められます。上映時間が短く(72分)、素材の使いまわしの多いこの映画でこの料金は高いと言わざるを得ません。
もしも通常より高いチケット代を正当化しようとするのであれば、上映回数を大幅に絞って希少性を高めるか、映画そのものの質を大幅に引き上げるかのいずれかが必要でしょう。
作品紹介
『BanG Dream!』は、ブシロードによるメディアミックスプロジェクトで、テレビアニメはこれまでに2期製作されています。本作『BanG Dream! FILM LIVE』は、本シリーズ初の劇場版となります。
制作会社はサンジゲン。監督はテレビアニメ2期のオープニングアニメーションを担当した梅津朋美が本作で初の監督を務めています。また、ストーリー原案は小説『トリガール!』で知られる中村航、アニメーションキャラクターデザインはテレビアニメ『きんいろモザイク』のキャラクターデザインを務めた植田和幸が担当している。
声優は主人公の戸山香澄を愛美が担当しています。
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