若月圭太のアニメ映画感想ブログ

劇場版アニメ・アニメーション映画の感想を中心としたブログ

第二のポッピンQ現る 『BLACKFOX』感想

 
BLACKFOX (映画「BLACKFOX」主題歌)

BLACKFOX (映画「BLACKFOX」主題歌)

 

 上映が終わった瞬間の感想は表題の通り『ポッピンQ』に似ている、である。『ポッピンQ』について軽く説明すると、2016年に公開された5人の少女による青春ファンタジーアニメーション映画である。

 『ポッピンQ』はしばしば興行的な失敗作としてネタにされる作品であるが、別に駄作というわけでは無い。ネタにされるのは観客に誰を想定しているのかさっぱりわからないのに200館以上で公開したプロモーション政策のミスと、作品のラストでやたらと面白そうな高校生編の予告らしき映像流されたのに今に至るまで続編が製作されていないことによる。

 『BLACKFOX』については前者の問題はない。作品のジャンルとしてはStudio 3Hzお得意の美少女アクションで『プリンセス・プリンシパル』のような従来の同社の作品のファンと、海外市場を意識していることは明らかであるし、公開館の数も身の丈に合っており筆者が観た回は大半の席が埋まっていた。

 似ているのは後者である。実は本作は一作がまるごとパイロットフィルムのような作りになっている。本作は復讐劇であるが黒幕は最後まで主人公の前に姿を現すことはない。本作は主人公のアイデンティティの確立し、主人公と仲間たちがそろうところでラストを迎えており、おそらくは、興行収入や海外配信の状況を見て今後の展開を図りたいというのが製作側の意向と思われる。

 肝心の内容であるが、ヒロインは可愛いしアクションは頑張っている。ただ、汲むべき事情があるとはいえヒロインたちがミスをしてはピンチに陥る展開が繰り返されるのが正直観ていてイライラしたので、もしも続編をつくるのであればこの部分は改善してほしい。

 


アニメ『BLACKFOX』PV第1弾

作品紹介・あらすじ

 『BLACKFOX』は、Studio 3Hz制作のオリジナルアニメーション。本作の公開と共に実写版の『BLACKFOX: Age of the Ninja』が各動画サイトで配信を開始している。

 総監督は『攻殻機動隊 新劇場版』の野村和也、監督の篠原啓輔は今回が初監督で、過去には『劇場版 名探偵コナン から紅の恋歌』の演出等を務めている。脚本はテレビアニメ『citrus』のシリーズ構成を務めたハヤシナオキ、キャラクターデザインは今回初挑戦の斎藤敦史で、過去にテレビアニメ『ハイスクール・フリート』のメインアニメーターを担当している。

 声優は主人公の石動律花を七瀬彩夏、ミアを戸松遥、メリッサを大地葉が演じています。

 忍者一族の末裔である石動律花、大学進学が決まった日、自宅に襲撃を受けた律花は父と祖父を失う。復讐のために全てを捨てた律花はリリーと名乗り父の残したアニマルドローンと共に家族の仇を打つため動き出す。

 

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