若月圭太のアニメ映画感想ブログ

劇場版アニメ・アニメーション映画の感想を中心としたブログ

まだ持ち主で消耗してるの?『トイ・ストーリー4』感想

トイ・ストーリー4 (オリジナル・サウンドトラック)

トイ・ストーリー4 (オリジナル・サウンドトラック)

  • アーティスト: ランディ・ニューマン
  • 出版社/メーカー: Walt Disney Records
  • 発売日: 2019/06/21
  • メディア: MP3 ダウンロード
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 本作については公開直後からラストのウッディの選択について賛否両論の意見が飛び交っています。この記事でもその決断を中心に記載するつもりです。

 私個人の意見が後で詳述しますが、ウッディの性格を考えればこの決断は正しいが作品としてはどうだろう。といったところでしょうか。

 それ以外の部分については流石ピクサーというべきか、映像、アクション、いずれのレベルも高く、作中で何度も観客の笑い声が起きていたのが印象的でした。

 本作は1本の映画としてはとてもレベルが高く誰にでもおすすめできる作品であることは間違いありません。ストーリーそのものも独立したお話なのでシリーズ初見のかたでもおすすめできます。ただ、『トイ・ストーリーシリーズ』の4作目としては評価が分かれる作品ではあるので、シリーズに思い入れの深い方はその点を覚悟してご覧ください。

 

 

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アメリカの保育園と幼稚園について

 本作では序盤にボニーが初めて幼稚園に行くシーンが登場しますが、前作を観た方だと、ボニーってサニーサイド保育園に通ってなかったっけ、なんで幼稚園に移るの?といった疑問を持つ方もいるかもしれません。

 日本では大半の子供は保育園か幼稚園から直接小学校に進学しますが、アメリカではデイケアやプリスクールと呼ばれる保育園(サニーサイドはデイケア)に通っていた子供も小学校に入学する前の1年か2年は幼稚園(キンダーガーデン)に通って集団生活に慣れさせるのが一般的なのだそうです。そのため、キンダーガーデンは小学校の付属施設であることが多いそうです。

 

誰かの特別でなくては生きられないものの悲哀(ここからネタバレ)

 今回のストーリーですが、短く言えば、転職先で不遇をかこつかつてのエース社員が昔の恋人にあったことをきっかけに長年の同僚と別れてフリーランスとして独立する。みたいな話だなと。

 本作のラストでウッディはボニーやバズ達のもとを離れ、かつての恋人であるボー・ピープとともに持ち主のいないおもちゃとなることを選択します。

 この選択、ウッディの性格を考えればとてもよく理解できるものです。もともとウッディは自分の価値をアンディにとっての特別であることにおいていました。『1』ではその位置を自分から奪おうとしていたバズに嫉妬し、『2』ではやがて訪れるアンディとの別れへの恐れから一時は自ら博物館に行くことを選択しました。

 『4』におけるウッディは、自分がボニーにとっては特別になれないことを悟るがゆえに、ボニーにとっての特別な存在であるフォーキーをボニーのもとに返すことに全力を尽くします。自身の存在意義をかけるその姿は痛々しさすら感じさせます。

 そんなウッディがボーにとっての特別な存在になることを選ぶのはある意味で当然の選択といえます。

 一方で、それは『3』におけるアンディとの別れの選択が誤っていたことを意味します。もしも大学行きを選んでいれば、遊んでもらう機会こそないものの、長きにわたってアンディの特別な存在として共にあることができたでしょう。もしかしたら、アンディが人生の岐路に立つたびに「どうしたらいいと思う?ウッディ。」と相談を受けるような関係になっていたかもしれません。それはウッディにとっては『4』の結末よりもさらに幸せだったのではないでしょうか。

 

まとめ

 ピクサーということもありCGや脚本、アクションのレベルはとても高く、特にキャビネットのカギをどう手に入れるのかのシーンでは天丼ギャグやそのオチも含めて笑い声が何度もあがっており、1本の映画としての評価はとても高いです。

 ただ、一方でバズ達と別れボー・ピープとともに生きる選択をしたことは議論の分かれるところでしょう。そもそもボー・ピープってウッディにとってはセカンドベストではあってもベスト(アンディ)の選択ではないので、彼女にウッディの中のアンディの穴を埋めるのは荷が重いように思えます。遠からず破綻が訪れる気がしてなりません。

 

作品紹介・あらすじ

 『トイ・ストーリーシリーズ』は、ディズニー・ピクサー制作によるシリーズで、これまでに劇場版が3本製作されたほか、いくつかの短編やテレビ作品も製作されています。

 監督は『インサイド・ヘッド』の脚本を務めたジョシュ・クーリーが、脚本は今回が初のメジャー作品の担当となるステファニー・フォルサムと『ファインディング・ニモ』や『ウォーリー』の監督・脚本を務めたアンドリュー・スタントンがクレジットされています。

 アンディとの別れから2年後、新しい持ち主であるボニーのもとで暮らすウッディ達だったが、ウッディはボニーに遊ばれる機会が少なくなってきていることに悩んでいた。

 ある日ボニーは初めて行った幼稚園で自作のおもちゃフォーキーを作るが、フォーキーは自分をゴミだと思い込み、何かあるたびにゴミ箱に飛び込もうとしてウッディを困らせる。そしてボニー一家のドライブ旅行の際、ついにフォーキーは逃げ出してしまう。後を追うウッディ、果たしてウッディとフォーキーはボニーのもとに帰ることができるのか。

 

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